越路町のもみじ園の歴史

越路町のもみじ園は、明治29年頃神谷の大地主、高橋家の別荘の庭園としてつくられた。 約4千平方メートルの敷地内には、樹齢150~200年のもみじや山桜、カエデ類、ツツジなど多くの植物が植えられている。最も多く植えられているイロハカエデは、北から九州地方の太平洋側に野生するモミジの一種で、高橋家が事業の活動の場であった京都から優れた品種を移植したものである。 平成元年に旧越路町が寄贈を受け、紅葉の時期には夜間のライトアップも行なっており、幻想的なもみじの様子を見ることができる。 11月8日に雪囲いをして、そのご褒美に、愛子ともみじ園に行くことにした。まず、ロケーションに感動した。つい先日訪問した松籟閣を眼下に見下ろせる位置にある。朝日酒造の迎賓館的な建物を樹木の間から全貌出来る。 明治時代、朝日酒造野平沢家や神谷の大地主高橋家、宮内の摂田屋の機那サフラン酒本舗の吉澤家が盛んな経済活動を展開し、この地域で立派な文化遺産を残している。 地方創生が叫ばれているが、地域に根ざした活動を展開し、地域の発展に寄与できる社会構造を作らないと、日本は個性の無い社会になってしまうと思う。地方創生に大きな方向性を指示していると強く感じた。


もみじ園の和室
京都から移植されたイロハカエデの数々